今週のゲストはミュージックマガジンの矢川くんでした。彼らしい、ミュージックマガジンらしい選曲だったのではないでしょうか?
レコード・コレクターズ8月号(7/15発売)
【特集】 日本のロック/フォーク・アルバム・ベスト100(60~70年代篇)
毎回、話題沸騰の“レココレ・ランキング”ですが、邦楽を対象としたものはこれが初となります。今回、対象としたのは、1960~79年の間に日本でリリースされた日本のロック/フォークのアルバム。30名の筆者の方々にお一人25枚ずつ順位付きで決めていただいたリストを集計したものを元に最終的には編集部で調整をして100枚を決定しました。
1. 夏なんです / はっぴいえんど
71年「風街ろまん」より。個人的には大学生の頃出会って、日本のロックの大きな歴史を紐解く最初のアルバムになりました。それまでほぼ洋楽志向だった私のその後の音楽生活を激変させた一枚と言えます。夏なので、ジェイムス・テイラー風なギターとコーラスが美しいこの曲を。
2. シャックリ・ママさん / 大瀧詠一
そのはっぴいえんどのヴォーカリスト、その後プロデューサーとしても大御所となっていきます、大瀧さんの75年のセカンド・ソロ・アルバム「ナイアガラ・ムーン」より。ミュージシャンズ・レーベルの走りとなった自身のナイアガラ・レーベルからのリリース。
この曲に限らず、歌詞とヴォーカルのユーモラスな遊びの楽しさに気づけば、誰でも”ナイアガラー”への道が開けます。
3. 今日はなんだか / シュガーベイブ
そのナイアガラ・レーベル最初のリリースは大瀧さん自身のソロよりもレーベル性を強調する意図もあってか、このシュガーベイブでした。
山下達郎と大貫妙子が在籍した、いまや伝説とも言えないくらいに評価が定まっている名作ですが、コーラスワーク、キラキラした都会的なサウンドは当時のサブカル・シーンでは誤解され、評価を得られなかったと言います。
4. あなたから遠くへ / 金延幸子
こちらは細野晴臣さんプロデュース。初期ジョニ・ミッチェルの影響が強いサウンドが印象的な72年のアルバムです。90年代には小澤健二が自分のコンサートのSEでかけて話題となり、しばらく渋谷界隈のレコード屋からこのアルバムがすべて消えたという噂が残っています。
5. 銭がなけりゃ / 高田渡
71年、はっぴいえんどのメンバーがバックバンドを務めています。
はっぴいえんどは当時の最先端のアメリカン・ロックなどを取り入れる志向でしたが、この人は完全なルーツ・ミュージック志向でした。ご冥福をお祈りします。
6. 満足できるかな / 遠藤賢司
71年のセカンドより。こちらのバックもはっぴいえんど。
「女性が僕の首をのこぎりで切り落とす、でもそれで満足できるかな」という恐ろしい歌詞が激しく歌われます。このアルバムには三島由紀夫の自殺について言及される「カレーライス」というヒット曲も入っています。
7.. 鼻からちょうちん / 村八分
唯一の公式音源がこの73年の京都大学西部講堂のラストライブという、まさしく伝説のバンドという言い方がふさわしい京都のロック・バンド。
ギタリストのCharがセックス・ピストルズを聴いて「これ村八分と一緒じゃん」と発言したという有名なエピソードもあります。
8. 気球にのって / 矢野顕子
76年、20歳のソロデビュー作にしてバックがリトルフィート(A面のみ)。
矢野のあまりの個性の強さに、ローウェル・ジョージが「アキコの充分なバックアップが出来なかったからギャラは受け取れない」と謝ったという話も有名です。
9. ちっちゃな時から / 浅川マキ
昨年亡くなった浅川マキさんのデビュー作「浅川マキの世界」(70年)より。
一貫した意思のもと、アンダーグラウンドでの活動を守り続けた稀有な人でした。
10. 髭と口紅とバルコニー / 鈴木慶一とムーンライダーズ
76年「火の玉ボーイ」より。当初は鈴木慶一名義のソロだったが発売前に両名名義になったいう、両名名義としては唯一の作品です。
ムーンライダーズはこの後、CDが出始めの頃にCDのみで新譜を販売するなど、時代の先端を行くバンドとして音楽性もどんどん変化していきます。
11. 恋は桃色 / 細野晴臣
73年、はっぴいえんどの解散後の初ソロ作。ディラン&ザ・バンド「ビッグピンク」の影響で、狭山市のアメリカ村入間基地の自宅に持ち込んでレコーディングしたといいます。この曲は今も若手ミュージシャンにカヴァーされる名曲。
MUSIC MAGAZINE8月号(7/20発売)
【特集】 ボアダムス
1986年の結成以来、日本でも、世界各地でも、圧倒的なパフォーマンスで評価の高い音楽集団=ボアダムス。プリミティヴで、アヴァンギャルドで、トランシーで、スペーシーで、捉えどころのない個性的な音楽は、彼らを孤高の存在へと押し上げた。00年代に入ると、複数のドラム・セットを中心にした編成で、新たなサウンドを提示。ニューヨークで行なった77台のドラム・セットによるパフォーマンス=77Boadrumなど、ライヴならではの音響体験は、観る者に衝撃を与えながらも、観る機会を得られない者には、秘儀のごとく伝わりにくいものとなっていった。東京では4年ぶりとなった今年5月のライヴで、ようやく最新型のボアダムスを体験できたという人も多いだろう。この7月には、77Boadrumを追ったドキュメンタリーもDVD化された。今、ボアダムスの魅力を探る。
11. super roots 7
98年の作品。トランス的な96年「スーパーアー」とこのアルバムがボアダムスの頂点を極めていた頃だとも言われますが、最近の活動にも目が離せません。最新号ではEYE&YOSHIMIのほか、現在のメンバーそれぞれに独占取材しています。
レコード・コレクターズ増刊「マイケル・ジャクソン・ワークス」(7/8発売)
没後1年、キング・オブ・ポップの音楽をもっと知ろう!
ジャクソン5でのデビューから突然の死までの間に残された数多くの作品を、ていねいに解説。アルバムや映像作品のガイドはもちろん、60の名曲の魅力を探る「60エッセンシャル・ソングス」、彼が影響を受けたり共演したりしたアーティストのアルバムを紹介する「マイケルをさらに知るための30枚」など、彼の作品の背景に踏み込むとともに、その功績を振り返ります。マイケルの音楽そのものが人種や世代を超えて深く愛された秘密を解き明かします!
放送では紹介できませんでしたが、マイケルの増刊号も出ました。ぜひお手に取ってみてください。よろしくお願いします。