スウエーデン録音その3
スウエーデンで大好きになった街、マルメ最終日の今日はロマンの家で彼が2曲中の1曲をエディットしたというので、早速ロマンの家に聴きに行った。
今回録音したのは"But What Of My Heart"と"Time To Fly"。"Time To Fly"の方はまさにLAVAそのものと言っていい、昇天ブラジリアンソングだが、"But What Of My Heart"は僕の新しい試みとも言える曲。前回のブログでも書いたが、ミリアムとロマンによるデュエットナンバー。テンポはミディアムだが、自分では必殺のメロディーラインを構築出来たと思える自信作。ロマンも大好きになった曲だ。
彼による編集後の"But What Of My Heart"が流れた瞬間、「これはいける」と胸を張れた。思えばこの6年間、いくつかの企画盤で新曲を作ったが、ここまで仕込んだものはない。僕は 3rdアルバムの"Conexion"をリリースしてからの6年間、ずっと新曲のイメージを描いていた。前回までのやり方と違う点は、出来たらすぐにリリースしようというのではなく、本当にいいと自分が思えるまでリリースしないということ。今思うと、これは誰がディレクションするわけではなく、自分の感性のみを頼りにした孤独な作業であった。
実は今までの作業の進め方にも疑問を持っていた。レコード会社と契約をして、いついつまでにリリースをするというディールとデッドラインを決め、予算をもらい制作に入る。これが本来のやり方なんだが、僕はここをまず変えたかった。何年かかろうと自分が飛び上がるほど興奮する曲が出来てから、レコード会社を決める。これから音楽を作っていこうと思っている人がいたら参考にして欲しいが、会社が先ではなく、音楽が先。それを忘れかけていた僕は本来の音楽家の姿に戻ろうとしていたと思う。
日々、たくさんの音楽業界の人々に出会うが、今の現状を嘆く人が多い。「CDが売れない」、「これから何を売ればいいんだ?」等。
僕は言い切れる。CDが売れないのではなく、つまらない音楽が増えたのでリスナーは飽きたのだ。良質で愛の詰まった音楽は絶対に支持される。ましてやそれが世の中から消えてしまったら、太陽や月が宇宙から消えてしまうのと同じこと。人々は路頭に迷ってしまう。ダウンロードでみんなが1曲1曲を単品で買うのは、1、2曲のヒットチューンしか含まない、退屈はアルバムを作り続けてしまった我々プロフェッショナル側の大きな責任であり、これはリスナーからの「逆襲」だと思う。だから僕は時間をかけたい。そして遠くへも来た。データのやりとりをインターネット上で行うのではなく、ライブでぶつかり、才能と愛情を直接交わしたかった。
僕は今だからこそ、人々が手を伸ばしてつかみたいと思えるものを作りたい。簡単な言い方が「ちゃんとしている作品」をこの時代は待っている。業界の悪態は聞き飽きた。「遂にやった!」という言葉がいい。
と、ちょっ長くなったが、ロマン・アンドレンとの出会いは必然だったと思える。彼も僕と作業をして勉強になったと言ってくれた。心の目が開いたそうだ。この言葉は嬉しかったな。そして作業も終わりが近づいた頃、オービーという名の、ロマンの最新作"Color Green"の1曲目に収録されている、"Birth Of Eshu"で最高にスピリチュアルなリーディングを聴かせてくれるアフリカンアーティストがやって来た。彼はわざわざ僕に会いに来てくれたのだ。オービーとは色々な話をしたが、奇麗な心の人だった。みるみるうちに僕は元気になった。きっとオービーとも僕は作業をするなと思った。何もかもがビューティフルな日々だった。さすがに体は疲れたが、心はさらに磨かれた。この出会いと充実感は何ものにも勝る。
さあ、後は新曲をさらに書き上げ、極上のアルバムに仕上げるのみ。
ご期待ください。
Live 4 Love.
*子供の写真は、ロマンの子供のファニータちゃん。まるで何処かから舞い降りた天使のような可愛さ。僕がお土産で買って来たパンダの耳当て(って言うのかな?)を変な風にかぶっています。
| 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (0)








最近のコメント