« 2005年11月 | トップページ | 2006年1月 »

2005/12/31

シスターローザ

年が明ける前に絶対書いておかなければならないことを思い出しました。
今年2005年10月24日、92歳でなくなったシスターローザのことです。
日本ではほとんど話題にならなかったのですが、アメリカではタイム誌の表紙を飾るなど
大きな話題になりました。
ブラックカルチャーの系譜を知る上でも、是非皆さんに知っておいたいただきたい事件があります。

1955年12月1日に事件は勃発しました。
当時のアメリカ南部にはジムクロウ法という人種分離法があり、バスは白人席、黒人席、中間席に分けられていました。中間の席には白人がいない時は黒人も坐ってよいことになっていたので、その日は黒人席が一杯で、ローザは中間席に坐っていました。ところが白人も多数乗車してきたために黒人の中には席を立つ者も出てきました。このため運転手ジェイムズ・ブレイクが中間席に坐っているローザに席を立つよう命じますが、ローザは立ちません。運転手はローザに「何故席を立たない?」と詰問し、席を譲るよう命令されますが、ローザは「立つ必要は感じません」と答えて起立を拒否し、逮捕されたのち、州簡易裁判所で罰金刑を宣告されます。

これがマーティン・ルーサー・キング牧師主導によるバスボイコット運動につながります。利用者の75パーセント以上を占めていた黒人たちがバスを利用をしなかったため、バス路線を運営する市は経済的に大きな打撃を被ります。ローザ側は市条例違反の判決に対し、バス車内の人種分離の条例が違憲であるとして控訴、1956年に連邦最高裁判所は違憲判決を出し、公共交通機関における人種差別を禁止することになりました。実にボイコット運動は381日、1年以上にもおよびました。

キング牧師はこの運動に勝利を契機として、全米各地での公民権運動を指導、非暴力直接行動と市民的不服従をかかげ、1963年8月28日、ワシントン大行進で25万人を集めた抗議集会を開催します。アメリカの黒人運動は最高潮に達し、1964年の公民権法成立につながっていきます。

シスターローザなくして公民権法成立はなかったと言っても過言ではありません。黒人と白人のコラボレーションで曲も出来なかったでしょう。Walk this wayもなく、David FosterがChaka Khanに曲を提供することもなく、Jazzを演奏する白人も現れなければ、Rapする白人も出現しなかったでしょう。
僕達が聞くことができる素敵な音楽はシスターローザがいなかったら、産まれていなかったかもしれません。(ちょっとおおげさかな?)

この勇気ある行動を歌った曲がニューオリンズ出身のバンド、Neville brothersのSister Rosaです。Yellow moonというアルバムに収録されています。ご興味がある方は是非。

★マメ知識★
ニューオリンズ特有の底抜けに明るい音楽は俗にSecond line funkと呼ばれます。これ、どうしてか言うと元々ニューオリンズジャズは葬送行進曲でした。お葬式の時第一列目に親族、第2列目に楽隊が並ぶことから、このような呼び方になりました。ニューオリンズでは明るく、楽しい雰囲気で亡くなった方をお送りしたんですね。

ブラックカルチャーは映画でいろいろと知ることができますが、映画の紹介についてはしゃちこに任せます。(新)

12月 31日, 2005 SOUND FINDER talks | | コメント (2) | トラックバック (0)

2005/12/28

パラダイスガラージ

larry_levan 知っている方もいらっしゃるかもしれませんが、こちらのサイトでパラダイスガラージでプレイされていた曲を聴くことができます。ベーシックな曲ばかりなので、チェックしてみてくださいまし。またその他のコンテンツも読み物としても楽しめると思いますよ。(新)

http://www.disco-disco.com/clubs/paradise.html

12月 28日, 2005 SOUND FINDER talks | | コメント (0) | トラックバック (0)

勝手にライブ盤紹介 Aretha Live at Fillmore West / Aretha Franklin

Aretha 年の瀬といえば紅白歌合戦、紅白歌合戦といえばゴッド姉ちゃん「和田アキ子」、今回は世界の「ゴッド姉ちゃん(母ちゃん)」アレサ・フランクリンのライブ盤を紹介します。

フィルモア・ウェストといえばロックの殿堂。ビル・グレアムがサンフランシスコにオープンしたライブハウスです。ドアーズやグレイトフルデッド、レッドツェッペリンなんかのライブで有名です(ちなみに、ニューヨークにあったのがフィルモア・イースト)。そのロックの殿堂でクイーン・オブ・ソウルのアレサが行ったライブを収めたのが、このアルバム。アトランティックのジェリー・ウェクスラーはアレサの人気を、よりマーケットの大きい白人に広げるため、ロックの殿堂であるフィルモア・ウェストでのライブを企画したってわけですな。

King バックを務めるのはキング・カーティス率いるキングピンズ、ビリー・プレストンがオルガンで参加しています。ちなみに、キング・カーティス&キングピンズはオープニング・アクトも務め、こちらもライブ盤がリリースされています(Live at Fillmore West / King Curtis、こちらも名盤)。

今回のライブは白人向けということもあり、ロック系オーディエンスを意識した曲が並びます(1曲目はオーティス・レディングのRespectだけど)。スティーブン・スティルスのLove The One You’re With、ポール・サイモンのBridge over Troubled Waterなど。これがね~、素晴らしいのですよ(賛否両論はあるけど)。ロック・ナンバーを、すっかりソウル・ナンバーとして歌い上げちゃうあたり、さすが女王って感じです(もちろん原曲もサイコー)。後半Sprit in The Darkではレイ・チャールズも登場、ロックの殿堂が教会に早変わりです。

Otis Stills Simon

こんなに凄いステージを見せられたら、「ロックだ」「ソウルだ」「白だ」「黒だ」と言うのがバカバカしくなりますよね。来年こそ世界で平和でありますように!(まるお)

サウンドファインダーでアレサ・フランクリンを探す

サウンドファインダーでキング・カーティスを探す

サウンドファインダーでビリー・プレストンを探す

サウンドファインダーでオーティス・レディングを探す

サウンドファインダーでレイ・チャールズを探す

12月 28日, 2005 SOUND FINDER talks | | コメント (2) | トラックバック (2)

2005/12/20

勝手にライブ盤紹介 Live at Ronnie Scott's / Yusaの巻

820 今回はキューバの歌姫Yusa(ジューサ)のライブDVD(レコードちゃうんかい!)「Live at Ronnie Scott's」を紹介します。11月の初来日も記憶に新しいところですね。

Yusaはブエナ・ビスタ生まれの32歳、ギターもトレスもピアノもベースも弾ける才女でございます。これまでにオリジナルアルバムは「Yusa」「Breathe」の2枚。その楽曲には、キューバ音楽のみならず、ソウルやジャズ、ロック、もちろんヒップホップや最近のR&Bなんかの影響なんかも見受けられます。キューバのアマデオ・ロルダン音楽学校でがっちり勉強しながら、Miles DavisやStevie Wonder、Sting、Chick Corea、Jaco Pastoriusなんかを聴いていたそうです。

B00007JMIN B0007MCI6K

初めてのYusaがこのDVDでした。確かピータ・バラカンが紹介してたのかな。ビビっときましたよ。で、慌ててDVDとデビューアルバムを購入。いや、素晴らしいです。一時期こればっかり聴いてた。音楽のパワーを改めて信じさせてくれるアーティストです。ロニー・スコッツと言えば、Curtis MayfieldやNina Simonのライブも有名ですな。こりゃライブを観たい、観なければ、観たい観たいと思っていたら、11月の初来日。一番前の席でかぶりつきでみましたよ。ギターのフレットを見るとき、ちょっと寄り目になるのね。かわいいー。歌も演奏も、素晴らしかったですよ。打ち込みも嫌いじゃないけど、うん、生演奏はやはりいいですね。そんな素晴らしさをご家庭で楽しめちゃう「Live at Ronnie Scott's」は一家に一枚の必需品ですよ!(CD付きでお得)。(まるお)

B00067Z33Q

→サウンドファインダーでCurtis Mayfieldを探す

→サウンドファインダーでNina Simonを探す

→サウンドファインダーでMiles Davisを探す

→サウンドファインダーでStevie Wonderを探す

→サウンドファインダーでStingを探す

→サウンドファインダーでChick Coreaを探す

→サウンドファインダーでJaco Pastoriusを探す

12月 20日, 2005 SOUND FINDER talks | | コメント (0) | トラックバック (1)

2005/12/19

David Mancuso プレイリスト公開

突然ですが、先日来日しておりましたDavid Mancuso(デビッドマンキューソー)ですが、皆さん渋谷FMで毎月最終土曜日23時から1時間番組をやっているって知ってました?
いろんなところから、リストをかき集めてきました!!
今までプレイした曲を公開しちゃいます。ロフトフリークの方々探してみてくだされ。
こうしてみると、選曲の幅が広いっすね。(しん)

.I Walk on Guilded Splinters / Dr. John / ATCO
.Sawala Sayale / Theo Parrish / Sound Sigunature
.Ketjack Dance / Music from the Morning of the World / Nonesuch
.O Nosso Amor / Black Orpheus / fontana
.Manha De Carnaval / Black Orpheus / fontana
.Batterie De Cappela / Black Orpheus / fontana
.Yellow train / Resonance / Celebration
.City Country City / War/ UA
.Wholy holy / Marvin gaye / Motown
.Anambra / Ozo /DJM
.I'm Late, I'm Late/Stan Getz/Verve
.My Favorite Things/Alfredo de la Fe/Criollo
.Side One ~ l & 2/Santana~Abraxas/Columbia
.Beginnings /Chicago/Columbia (60's)
.Los Conquistadores Chocolates/Johnny Hammond/Milestone
.Whole Lotta Love/Led Zeppelin/Atlantic
.I'm A Man/Chicago/remix 12" - 45 rpm
.Zimbra/Talking Heads/Sire 12" - 33 rpm
.Reberberi / Timer / PAUSA records
.Brazillian Love Affair / George Duke / Epic records
.Drifting / Charles Earland / Mercury
.I Feel a Groove / Bobby Womack / United Artists Records
.Listen to Me / The Baby Huey / Curtom records
.Moon Shadow / Patti Labelle / Wanner Bros records
.If My Friends Could See Me Now / Linda Clifford / Curtom records
.No Goodbyes/ Curtis Mayfield / Curtom records
.Legend of the one-eyed sailor / Chuck Mangione / Mercury
.All Along the watch tower / Jimi Hendrix / Polydor/12"
.Love power / Willie Hutch / Motown
.Love has come around / Donald Byrd / Elektra/12"
.Music gong gong / Osibisa / MCA/rare
.I feel love / Donna Summer/Casablanca/rare version remix by Patrick Cowley - 15min/45rpm/12"

サウンドファインダーもだいぶ在庫が充実してきましたな。リンクをつけたので、辿ってDIGしてみてください。


12月 19日, 2005 SOUND FINDER talks | | コメント (3) | トラックバック (0)

2005/12/11

勝手にライブ盤紹介 JOY / 山下達郎の巻

「きっと君は来~な~い~」。クリスマスシーズン到来、山下達郎の季節がやってまいりました。山下達郎と言えば、楽曲もさることながら、歌はもちろんギタープレイ、そしてなんといっても日本を代表するヴァイナルジャンキーとして有名です。

B00005HIH5そんな達郎が89年に発表した、日本を代表するライブアルバム「JOY」。当時ノリにノッている達郎が、これまたノリにノッてるミュージシャンを従えて、素晴らしい演奏を聴かせてくれます。今聴いても全く古くない!、こんなライブを聞かせられる山下達郎って、本当に凄いミュージシャンなんです。

B0000259CPB0000033QWB00005JXQJ「SPARKLE」のイントロのギターカッティング、ギター小僧なら一度はコピーしたことがあるのでは(このギターリフ、Isley Brothersの「The Isleys Live」の「Work To Do」みたいな雰囲気だと思うんだけど)。ソウルマニアの達郎らしく、Delfonicsの名曲「La La Menas I Love You」をカバーしています。他にもBeach Boysの名曲「God Only Knows」をカバーしています(素晴らしい!)。

B00005G8SD

B000002UCIB000087DSDちなみに「Down Town」を聴くと、いつもIsley Brothersの名盤「3 + 3」の「If You Were There」を思い出すのはボクだけでしょうか。
全体的な雰囲気は、MazeMazeのライブ盤「Live in New Orleans」「Live in Los Angeles」みたいな感じです。ほんま一度聴いてみてや。(まるお)

SOUND FINDERでIsley Brothersを探す

SOUND FINDERでDelfonicsを探す

SOUND FINDERでBeach Boysを探す

SOUND FINDERでMazeを探す

12月 11日, 2005 SOUND FINDER talks | | コメント (10) | トラックバック (2)

2005/12/06

勝手にライブ盤紹介 Live / Donny Hathawayの巻

突然ですがライブ盤っていいですよね。本当は生演奏が聴ければいいけど、いつもそはいかない(忙しいもんね)。ライブに行く前に亡くなっちゃったアーティストもたくさん(JB、死ぬ前にもう一回来日しないかな)。そんなアーティスト達の生演奏、空気を自宅で感じられるライブ盤が好きなんです。

アーティストとしての立場からすると、出来ればライブ盤は勘弁してほしい。演奏しているとき自分が感じているほどの演奏が、後で録音を聴くと出来ていないことが多いから(ボクだけ?)。ただですね、ときおり自分の力を越えた演奏が出来ることがあるんですよ、ライブだと。通常のレコーディングで、スタジオで音を作っていく作業も、それはそれで楽しいのですが、ライブはねー、不思議ねー。お客さんとの化学反応で、アドレナリンがばふっと噴出して、信じられない演奏が出来るときがあるんですな。そんな瞬間を切り取ったライブ盤に出会ったときの幸せといったら、何ものにも変えがたいってもんです。

B00005HEC4で、勝手にライブ盤の名盤を紹介していくことにしました。第1回を飾るのは、言わずと知れたライブ盤の名盤Donny Hathawayの「LIVE」です。 あらゆるジャンルのライブ盤の中でも屈指のアルバム、今更説明するまでもないのですが、念のため。HollywoodのTroubadour(A面)とNew YorkのBitter End(B面)で録音された音源です(発売は72年2月)。A面のPhil Upchurch、B面のCornellDupreeのギターもツボを押さえてますが、何と言ってもDonnyのプレイ(歌も演奏も)がすごいんだよなぁ。歌、演奏もさることながら、オーディエンスと一体となった濃いーい空気がたまりません。A面最後の「You've got a friend」のイントロが始まった途端、客席から「キャー」、それにあわせて聴いているボクも「キャー」です、いっつも。これは1家に1枚でしょう(うちには3枚あります)。これを薦めて「つまらん」と言われたら、もう薦められるアルバムありません。それくらいの名盤です。ちなみにこれ、ダニーは2枚組にしたかったらしいですな。こちらに収められなかった演奏も、最近発売された「These Songs For You, Live!」で聴くことができます。発売当時から相当の影響力があったらしく、FacesがJohn Lenonの名曲「Jealous Guy」を、なぜだかDonnyバージョンでコピー(カバーじゃなくて)してます(「Coast To Coast Overture And Beginners」)。

もし持っていないなら、今すぐ買いなさい(命令)。絶対後悔しないから。Donnyの他の作品もよくってよ(まるお)。

□ Live / Donny Hathaway

→SOUND FINDERでDonny Hathawayを探す

12月 6日, 2005 SOUND FINDER talks | | コメント (1) | トラックバック (1)