DJ TOSHI MAEDA -DJ to DJ-
TOSHI MAEDA
プロフィール
'88年西麻布"Tolos"(元"Tools Bar")で"DJ JUMBO"のAssistantとしてDJデビュー。
'90年汐留にあった3000人収容の大型Live&Disco"Psycher"(サイカ)にMain DJとして入る。同年青山"MIX"の木曜日を敬愛する"DJ HEYTA"と共に約8年間 Resident DJを、毎週担当。
"MIX"を母体に"Conny's Party","Gold","Yellow","Cave",など都内主要ClubにGuest DJとして迎え入れられる他、"Juice"(土曜日),"Catalyst"(金曜日),"Bless"(月曜日),"Club-B"(水曜日)でも毎週Resident DJを勤める。その後六本木"Bless"のMain DJおよびSound Producerをクローズするまで担当する。
現在、渋谷 "FROAT"にて毎週木曜日『Melting Pot』のResident DJ及び、"SHIBUYA-FM(78.4Mhz)"の第3火曜日25:00~25:58まで自身のRadioMIxShow『DEEP BLUE』を展開中。
現場の空気を完全にコントロール出来るDJ。
地元で評判のカリスマレンタルレコード店員?
-DJを始めたきっかけは?
僕が高校生の頃、クラブ、というかディスコですが、によく行っていたんです。そこで初めて、音楽が混じったり、繋がったりするのを聞いたのがDJに興味をもったきっかけです。DJブースの近くで、DJの人がやっていることをじっと見ていたり、ちょっと変わった高校生だったと思います。ミキサーってなんだ?ターンテーブルってなんだ?というのを調べたり、藤原ヒロシさんの雑誌の取材記事を読み漁ったり、イベントに行っては、ブースの横で有名DJの選曲を研究したり。そんな風にDJの研究をしていました。
大学生になって、レンタルレコード店でアルバイトを始めたんです。今はレンタルレコード屋はもうレンタルCDやレンタルDVD屋に変わっていますが、当時は結構たくさんありました。僕がバイトをしていたお店では、レンタル用のレコードを仕入れるために、渋谷の中古レコードショップに買い付けに行っていました。運よく、その買い付け役を僕がやることになったので、レコード屋に行って、輸入盤を聞き漁って、音楽を覚えました。
そうこうするうちに、自分のDJを誰かに聞いてもらいたいという欲求が強くなってくるんですよね、やっぱり。そこで、自分でミックステープを作り始めました。僕がアルバイトをしていたレコード屋は、東京の足立区にあったんです。東京近郊の方は「足立区」というとどんな街かイメージされると思いますが、要するに僕の地元の友達が、コワオモテな格好をして、レコード店の駐車場に改造車でやってくるような、そんなイメージの街ですね。
そこで僕は、友達にミックステープを配って、DJを聞いてもらい始めたんです。それが、意外と好評!「このブラックな感じの曲はなんていうの?いいね!」なんていって聞いてくれて、評判が出てきたんです。「トシはいい音楽を知っているから、アイツに訊いてみよう」みたいな感じですかね。
DJ JUMBOというネームプレート
-DJとして本格的に活動し始める転機は?
僕は、昼間は結構マジメに大学に通っていました。夜はクラブに入り浸っていましたけどね。そんな学生生活のある日、クラブで、不思議な音楽に出会ったんです。当時、僕が聞いたことのない種類の音楽ですよ、でもすごく気持ちのいい音楽です。この音楽はなんだろう、と疑問に思ったので、DJブースに行って、DJの人に「これはなんていう音楽なんですか?」って聞いたんです。そうしたら、DJの人も結構気さくに、「なんていうんだろうね?俺は『ハウス』って呼んでいるけど・・・まだ、あまり人気のあるジャンルじゃないかもね。こういうの好き?」って答えてくれたんです。
それで、DJブースをよく見てみたら、テレビの「笑っていいとも」の「テレフォンショッキング」みたいに、名前のプレートが出ているんですよ、そのDJさんの。変わっているでしょ?そこに「DJ JUMBO」って書いてあるの。僕は、それで「へえ~、この人、DJ JUMBOさんって言うんだ~」って思ってね。DJ JUMBOさんは「こういう音楽好きだったら、また聞きにおいでよ」って言ってくれたんです。すごく嬉しかったですよ。フツウの学生の僕が、まるで違う世界のDJの人に、「またおいで」って言ってもらえたんだから!
いつの間にか見習いDJ
-それで、DJ JUMBOさんと親しくなったんですか?
いや、それがね、次に会いにいったら、JUMBOさんは忙しかったのかもしれないんですが、僕のことを見ても全然反応してくれなかったんです。それで「あれ?JUMBOさん、僕のこと忘れちゃったのかな?」って、しょげ返ってクラブから帰ってきてしましました。DJさんから見たら、たくさんいるうちの一人の学生客でしかないですからね。忘れられちゃってもしょうがないや、と思って。それで、なんとなく足が遠のいちゃったんです。期待していた分、ショックも大きかったんですよね。
それで、半年近く経ってから、またJUMBOさんに会う機会があったんです。そしたら、JUMBOさんが「お前、来るって言ったのに、全然来ないじゃないか!!」って。僕は、びっくりしましたよ。JUMBOさん、僕のことを忘れてしまったわけじゃないんだ!!って。僕はすっかり落ち込んでましたからね。
それで、JUMBOさんに「お前、車持ってるの?どこに住んでるの?」って聞かれて、それから、JUMBOさんがDJをするときに、車で迎えに行って、一緒にクラブに行く生活が始まりました。タダでDJの勉強ができる最高の環境ができたんですよ!
半年ぐらい、JUMBOさんのアシスタントのようなことをしながら、僕の車に有名DJを乗せて、都内のクラブを往復していましたね。で、JUMBOさんが休憩する間、「トシ、お前DJやっておいて」なんて言われて、クラブでDJをする機会をもらっていました。JUMBOさんには、著名なDJ仲間がたくさんいますから、クラブに友達がたくさん来るんですよ。気がついたら「あ!藤原さんが僕のDJで踊っている!!」なんていうこともあって、すごく興奮しましたよ。
DJ HEYTAさんとの出会い
-その流れでDJのお仕事をするようになったんですか?
実は一度、会社員になりました。音楽の仕事とは、あまり関係のない仕事です。両親も、僕に会社員になってほしかったんです。まあ、大学にも行かせてもらっていたし、流れとしては必然ですね。内定をもらった会社に入社するつもりで、DJ JUMBOさんのアシスタントのようなことをやっていました。そのうちに、よく遊びに行っていたクラブでヘイタさんと知り合ったんです。と、言っても、この場合もヘイタさんが毎週DJをしていた青山のMIX(ミックス)というクラブに僕がしょっちゅう顔を出して、顔を覚えてもらって、声をかけてもらえるようになったんですが・・・
MIXには、本当によく行きましたよ。それで、MIXに集まる人たちからは「ハカセ」なんて呼ばれるようになりました。「小僧のくせに、よく音楽を知っている」というような感じで、「ハカセ」と呼んでかわいがってくれたんです。それで、卒業が近づいたころ、HEYTAさんの知り合いのDJの方から、うちでDJをやってみないかと声をかけてもらったんです。DJにはすごく興味があって悩みましたが、結局そのお話は断って、内定の出ていた会社に就職しました。で、どうだったかというと、会社員の生活は長く続きませんでしたよ。
家族会議の末、DJを目指して
就職して半年経った頃、両親に、会社を辞めて、どうしてもDJの仕事にチャレンジしたいと言ったんです。母親は大反対でした。当然ですよね。父親はDJの仕事を理解してくれたかどうかはわかりませんが、最終的には、僕がやりたいと言い続けた熱意を理解してくれたんです。「3年間頑張ってみろ、3年やっても結果が出ないようなら諦めろ」と言ってくれました。そして、またMIXに行って、「会社を辞めてDJの仕事をしたい」と周囲の人に相談したんですヨ。みんな真剣に相談に乗ってくれました。すぐに見つかるような仕事でもないので、アルバイトで食いつないだ時期が半年近くありました。みんながホントウに心配してくれました。そのうちに、チャンスが巡ってきて、ついに念願のDJの仕事を掴むことができたんです。
その後のDJ生活は、決して安定しているとは言えませんでしたが、その度に、周りの誰かが僕を助けてくれました。運が良かったのかもしれませんね。
でも、後になって、人に言われたことは、「トシがいつも、最初に誰かに働きかけたから、道が拓けたんだよ」と。JUMBOさんや、HEYTAさんとの出会いのチャンスを、僕自身がムダにしなかったことが、僕にとっての運命の分かれ道だったんだと思います。
音楽は美しいもの
-最後に、DJになりたい若手へのメッセージは
DJという仕事は、音楽という素晴らしいものを使って、聴いている人にメッセージを伝える仕事です。音楽は本当に美しいものです。人の心に訴えかけて、心を揺さぶるものだと思うんですよ。だから、美しい音楽を汚さないキレイなメッセージを発信して欲しいと思います。僕の個人的な意見ですが、音楽は誰かを非難したりするものじゃないと思っています。攻撃性の強い音楽もあるし、僕もそういう音楽を聴きますが、でもメッセージとしては、キレイなものであってほしい。DJブースに立つなら、そういう視点で音楽を捉えてほしい、というのが僕の願いですね。聴く人を楽しませることに喜びを感じて欲しいです。
今後のDJ TOSHI MAEDAの活動スケジュール
<CLUB>
毎週木曜日
"Melting Pot"@渋谷FROAT
毎月第4土曜日
"Atelier"@恵比寿JAM
<RADIO>
毎月第3火曜日
"DEEP BLUE"on "SHIBUYA-FM"(78.4Mhz)
25:00~25:58 ON AIR
DJ TOSHI MAEDA のオススメレコード
□ HIROSHI'S DUB / T.P.O.
□アナログ: 12inch □中古 □¥2,310 (税込) □リリース年 1989年
□HOUSE □コンディション 盤質/EX ジャケット/-
□"PHONO"の特集でも何度か取り上げられていた、スペーシーでダビーな日本
の誇るHOUSE CLASSICS! JAP ORIGINAL A1:SATOSHI TOMIIE SAVANNA MIX
B1:DUB MASTER X, MILOS GARAGE DUB'S DUB B2:HEYTA, TOKYO CLUB MIX
『日本が誇るドメスティックハウス!藤原ヒロシ氏の曲を、富家サトシ氏、DUBMASTER X氏、そして僕の師匠"DJ HEYTA"氏がREMIXしています。三者三用でそれぞれ素晴しいREMIXを披露していますが、僕はやはり、Bー2の"TOKYO CLUB MIX 2"をかけ続けています。今の時代でも完璧な空気感を創ってくれます。素晴しいの一言!! 因に藤原ヒロシ氏のオリジナルも好きですよ。』
□ LUV DANCIN' (REMIX) / THE UNDERGROUND SOLUTION
□アナログ: 12inch □中古 □¥2,310 (税込) □リリース年 1991年
□HOUSE □コンディション 盤質/EX ジャケット/-
□ROGER S.による初期ストリクトリー名盤。ムーディーでディープな名作のヴ
ォーカルミックスです。US ORIGINAL A1:EXTENDED VOCAL A2:RADIO EDIT
B1:FINAL SOLUTION MIX B2:UNDERGROUND MIX
『名曲"LUV DANCIN'"のREMIX盤!当時既にOrignalMixは大Hitしていましたが、極めつけはこの盤でしたね。このREMIX盤の方がOriganalよりBEATを強調しており、より踊りやすくなっています。僕はこの盤のSIDE-BのVERSIONを2枚使いして、SIDE-AのVOCAL VERSIONにして最後に"LUV DANCIN'"のOriginal盤に戻すなどよくやってましたね。 今でも十分威力を発揮してくれると思いますよ。』
□ SWEET DREAMS / EURYTHMICS
□アナログ: 12inch □中古 □¥2,940 (税込) □リリース年 1983年
□NEW WAVE / DANCE CLASSICS □コンディション 盤質/EX ジャケット/-
□彼等の"THERE MUST BE AN ANGEL"と並ぶNEW WAVE大ヒット。こちらはよりダ
ークでイタロな雰囲気も持ち合わせた、より今の音ですね。US ORIGINAL
A:SWEET DREAMS (ARE MADE OF THIS) B:I COULD GIVE YOU (A MIRROR)
『EURYTHMICS大好きです!"DAVE STEWART"の素晴しい曲作りのセンスと"ANNE LENOX"の妖しく美しい雰囲気にやられてしまいます。この曲は僕が高校生の頃の大HIT曲ですが、昔も今も使っています。色々なREMIXやBOOTが出ていますが、やはりORIGNALが一番ですね。』
□ LAND OF HUNGER / EARONS, THE
□アナログ: 12inch □中古 □¥3,150~ (税込) □リリース年 1984年
□HOUSE GARAGE CLASSICS / DANCE CLASSICS / 80's
□コンディション 盤質/NM ジャケット/NM~EX-
□USオリジナル12"。STEVEN STANLEY MIX. NEW WAVE DISCOチューン。DUB
VERSION収録。DOUBLE STANDARD掲載。STEVEN STANLEY絡みのニューウェーブ
ディスコ物で、当時はN.Y.のクラブでも相当プレイされてたみたいです。ト
ビなDUBが最高に格好いい曲で、最近はハービープレイで人気があります。
『この曲も今でもかけ続けています。ダークな雰囲気の中に一筋の光を感じる曲ですね。固めのBEATが気持ちよく、BPMもHOUSEより若干遅めなので、HOUSEに行く前や一盛り上がりした後とかによくかけています。この当時の"ISLAND"の12"は素晴しい曲が多いですね。要CHECKです!!』
□ TIME WARP / EDDY GRANT
□アナログ: 12inch □中古 □¥2,625 (税込) □リリース年 1982年
□DANCE CLASSICS □コンディション 盤質/EX ジャケット/-
□W/ ELECTRIC AVENUE
『もう今さら説明不要のGARAGE CLASSICS!"EDDY GRANT"の"NOBODY'S GOT TIME"のINSTですね。未だにこの盤はみんなから愛されていますよね。最近も色々なカバーが出ていて、どれも素晴しいのですが、いつの時代でもこのORGINALは色褪せません!HOUSE、GARAGEが好きな方は、"NOBODY'S GOT TIME"と"TIME WARP"は絶対にORIGANLで持っていて欲しいですね。』
取材協力
SHIBUYA-FM (78.4MHz)
東京都渋谷区道玄坂1-12-1
URL:http://www.shibuya-fm.co.jp/
5月 23日, 2006 Interview | Permalink | コメント (1) | トラックバック (0)

