DJ HAZIME-DJ to DJ-
今回のサウンドファインダーのDJインタビューは毎週Harlemに800人以上動員するDJ HAZIMEだ。この10年間にどのような心境に変化があり、その裏に潜むものは何か?彼の知られざる素顔に迫った。
Sound finder:DJはじめたきっかけってなんですか?
DJ HAZIME:中学の頃、ダンス甲子園などのテレビ番組をみて「やべぇ、かっこいい!」と思って、実際にダンスコンテストの番組などに出場してました。その中でダンサー同士の横のつながりができるようになり、よくクラブに遊びに行くようになったのですが、最初の頃はそれほどレコードに興味があったわけではないんですよ。
でも、きっかけはDADA(ダンスコンテストのテレビ番組)に出演したときにDJがレコードを取り出す姿を見て興味を持つようになり、レコードを買うようになりました。その頃、仲の良い友達でターンテーブルとミキサーを持っている奴がいたんで、触らしてもらったら面白くって。。。それでDJも始めたんですよね。
最初は遊び感覚だったんで、ダンスを続けてたんですが、レコードはずっと買っていたので18歳くらいのとき、気が付くと人前でDJできるくらいのレコードを持っていて。。。。試しにちゃんとやってみたら、ホントに面白いなって思ったんですよ。
それで、20歳の時に、NYのダンサーを見て、骨格が違うからダンサーじゃ食ってけないと思ってあきらめ、そこから本格的にDJになろうと決めました(笑)。
Sound finder:僕がバンドでギター弾いていて、ギターうまくなりたいからってクラブに遊びに行ったら、そっちのほうが楽しくって、DJはじめたってのと同じですね(笑)
DJ HAZIME:それとは全然違いますよぉ(笑)硬派ですから。
Sound finder:硬派なんですか??クラブは嫌いじゃありませんでした?
DJ HAZIME:クラブってナンパな場所ですけど、クラブは大好きです!!チョー楽しいって感じでした(ニコニコ)
Sound finder:ところで、DJを続ける事が難しいと感じたことはありませんか?
DJ HAZIME:それを難しいと考えていては続けられないと思いますよ。
Sound finder:ただ、いろいろな理由があって、DJをやっている多くの人たちはDJをやり続けるというモチベーションを維持できる人が少ないと思うのですが。
DJ HAZIME:それは、それほどDJが好きじゃないんだよ。続けるためには好きでいることが大切。DJをやめちゃう人の理由って、食えないからとか、昼と夜と働くのが大変だからとか言う人がいるけど、オレは食うために働くとか考えたことがない。レコード買いたいから働くというモチベーションでやってたからそれほど苦でもない。やめてしまう言い訳をするのはそれほどDJが好きじゃないんだよ。やり続けることは難しくない、楽しむことだよ。周りを見回すと好きでやっていた人が今でも残っていると思う。金銭的な苦労をしていた人ももちろんいるし、MUROくんもラッパーとしてデビューした後もアパレルショップの店員として働いていた。
あとね、自分のことを言うと、昼間働いて夜みんなで遊ぶと言う環境が楽しくって、その環境を楽しみ続けたいからというのもあったと思う。DJは職業として成立しうると思うけど、その前の過程でやめてしまう、あきらめてしまう人は確かに多いよね。でもね、どの 職業であっても、頂点に立てる人はほんの一握でしょ?
例えば、ワールドカップに出場し、優勝できる選手はたくさんいない。これが競争社会です。お金はこの競争社会を勝ち抜い た人しか手に入れることができない。みんなが同じことをやっていたら有難がられることはないから。。。
(サウンドファインダーをさして)ウェブサイトでもそうでしょ?
Sound finder:最近、クラブは一般化して流行ってしまったために、飽きられてしまって集客が厳しいと思うのですが。それについてはどのように感じていらっしゃいますか?
DJ HAZIME:毎週Harlemには800人以上入っているので、クラブが盛り上がっていないと感じることはないですね。集客が落ちていれば意識することもあるけど、落ちていないからそんなことは思わないですよ。
Sound finder:DJって自分の選曲にこだわる人がいるでしょ?それについてはどう思いますか?
DJ HAZIME:オレはお客さんに楽しんでもらうためには盛り上げるように選曲をするし、それができないのであれば家でやればって思いますよ。オレの周りにはいないけど、選曲のところでぶつかってしまっている人は山ほどいる。選曲にこだわりたいんだったら、そういうイベントを自分で作れば良いと思いますよ。お客さんが入っていて自我を通すより、本当はこれ掛けたいけどお客さんにはこっちだよなって気持ちがないと続けられない。お客さんが喜んでくれなければ仕事として成立しないし、お客さんが盛り上がってなかったらDJをやっていてもつまんない。
Sound finder:DJ辞めたいなって思ったことはないんですか?
DJ HAZIME:DJを辞めたいなとか、大変だなって思ったことは一度も無いんですよ。楽しいから全然苦にならない。3時間続けてDJをしていると、立っているのが疲れたなと思うくらい(笑)。
Sound finder:HAZIMEさんと話していると意思の強さみたいなものを感じるのですが、その意志の強さはどこから来るのでしょうか?
DJ HAZIME:子供の頃はサッカーが大好きで小学校を卒業した後、やるんだったら日本一の環境がいいと思って当時日本一とされてた読売クラブのジュニアユースに入りました。すごい頑張ってやりたいと思って、オレはマラドーナになるぜって必死だったけど、全国からの寄せ集めは強ぇ、みんなめちゃくちゃうまいって思って、やりとおすことができなかった。この挫折が自分を変えたと思うな。
やりきらなければ後悔するのは自分だ。やり遂げることが大切なんだと思うようになった。これがすべての源だね。
Sound finder:サッカーってチームでやりますよね?DJって一人でやりますよね?
DJ HAZIME:今は割とチームで何かをやるのは得意じゃないな(苦笑)。ただ、DJは一人で完結しているわけではないでしょ?クラブでも自分がかけた曲に対してお客さんからのリアクションがあり、そのリアクションから良い選曲ができるんですよ。DJは独りよがりで、自分の中で完結するものではなく、常にお客さんのリアクションがあるんです。お客さんと一緒に作って行くということについては共通しているんじゃないかな?
Sound finder:優秀な営業マンみたいですね(笑)
DJ HAZIME:営業なんですかねぇ。フフフ(笑)
Sound finder:そういうのって苦手な人が多いじゃないですか?選曲でも自我を通すというか・・・。こういうエゴがクラブをつまらなくしていると思うんですけどね。
DJ HAZIME:基本的に褒められるのが好きなんですよ(笑)
20歳の頃は結果も何も無かったから何も考えてなかったけど、25歳になってHarlemでレギュラーでDJするようになって、毎週何百人も集客できて、この集客が落ちてくれば自信もなくなるかもしれないど、集客はキープしていて。かつアルバムをリリースしたりと、やってきたことが形になって結果が出てきたのがここ5年くらい。これが自信になっているので、自分が選曲するということについて確信しているところはあると思います。
Sound finder:結果が出るまで大変だったんではないですか?
DJ HAZIME:全然。大変だと思ったことは一度もないから。さっきから言っているとおり、DJが好きだからね。
Sound finder:上の世代の人たちとの人脈って簡単にできたのですか?
DJ HAZIME:うん、簡単にできたし、それだけじゃなく今のNitroのメンツと色々やろうと思ったときに、メンバーそれぞれ知っている先輩がいて、その先輩すべてが自然と自分の先輩というか、、、とてもラッキーな環境でした。
Soundfinder:DJやろうと考えたときに、すぐにクラブでDJできたりしたんですか?
DJ HAZIME:ダンサー時代の知り合いでダンサー時代から良くしてくれたオーガナイザーの方がいて、「お前、イベントの早い時間にDJやれよ」って言ってくれて。元々ダンサーだから踊れる曲も知っていたので、そこからちょこちょこDJの仕事もらっていましたね。でも、ギャラ500円って時もあったし、チャリで西麻布まで行ってた時もありましたよ(笑)
そういうのを苦労したって話す人もいると思いますけど、全然そんなの苦労じゃない。だって楽しかったもん。
Sound finder:今、500円でDJしてくれって言われたら、やります??
DJ HAZIME:ノーギャラでも全然やりますよ。もちろん「何かあったら今度は助けてね」っていうお願いはしますけどね、ハハハ(笑) DJが好きだから、やりますよ。
Soundfinder:運ってあると思いますか?
DJ HAZIME:うーん、どうなんだろう。。(しばらく考え込む)
運は自分が何かをやっていなければやってこない、漫然と過ごしている奴には絶対に傾かないと思います。何もしなければ運は 転がってこない。ということはありますよ。ぼーっしていたら、運がきていることもわからないし。
Soundfinder:最近のDJの中ではDJの能力を問われないような、例えばオーガナイザーの力で集客をして、イベントなんかをやっている人が います。このような人たちをどのように思いますか?
DJ HAZIME:それはそれでいいんじゃないかな。今の形態だと思うし。
Sound finder:そういうのに、嫌悪感を感じませんか?
DJ HAZIME:どの見方で見るかってのはあると思いますよ。玄人的に見てイマイチでも、フロアに千人入っていて、ガンガン盛り上がっているのであれば、それは良いDJだと思いますよ。だけど、究極は玄人も唸らせて、一般のお客さんも納得させることだと思うので、自分はそうなりたいと思いますよ。でも、そこは玄人目線で見る必要はないかな。お客さん第一だから。選曲がしょぼかろう が、かっこ悪くても、盛り上げることが大切で、それがいいDJだと思いますよ。
Soundfinder:最初からそういう感覚って持ってましたか?
DJ HAZIME:こんな感じで常にお客さんのことを考えられるようになったのは、土曜日にHarlemでDJをやるようになってからのこと。今では自分のセット中でいろいろなタイプの選曲ができるけれど、昔は男臭い選曲ばっかりしていました(笑)
Soundfinder:将来的にはどんなことをやっていたいと思いますか?
DJ HAZIME:40歳まではDJをやっていると思いますが、その後は自分のプロダクション、スタジオ、などを手がけていきたい。どんなお金持ちになってもクラブとレコード屋はやりたくないっすね(笑)。だって好きだから、経営するところじゃなく遊びに行きたいな。 裏方で若い奴らに活躍の場を提供できるような立場で、音楽に携わっていきたいと思っています。オレ、絶対にこの夢を実現させますよ(笑)。
DJ HAZIMEのオススメレコードはこちら
12月 25日, 2006 Interview | Permalink | コメント (2) | トラックバック (0)

