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2009/10/28

SOUND FINDER Interview With COLDFEET

Coldfeet_mj_the_tour_3 「MJ THE TOUR」と名付けられたMichael Jacksonの曲だけで構成されたカバーアルバムをCOLDFEETがいよいよリリースする。この企画はあの事件が起こった後にスタートしたわけではなく、今年の夏に、彼らにインタビューをしたときには、すでにこのプロジェクトは完了していたということは本文を読んでもらえればわかると思う。このアルバムは決して感傷的な追悼盤ではない。ぜひ皆さんの耳でこの作品を確かめてもらいたいと思う。

今回インタビューするにあたり、事前に作品を聴いたが、Beat itとRock with youは何度も聴き返すほどお気に入りになった。

プロジェクトの仕掛かりはLoriさんがMichaelなら歌うよって言ったということが発端になっているようですが?
Lori:まさか、ホントに実現するとは思っていなくて、気軽な気持ちで言ったんですよね(笑)その日はライブで札幌に行っていて、ライブ前のサウンドチェックが終わり、食事をするために外出したのですが、その途中での会話でした。

プロジェクトが具体的に動き始めた時はどのように思われましたか?
Lori:OKが出たよ!って言われたのは昨年の終わり頃だったのですが、最初に思ったのは「えっ!?まだ、あの話はまだ生きていたの?」(笑)。話が進んでいることすら知らなかったので、びっくりして、うれしくて、そして、ひょっとしたらこれはやっちゃいけないことなのでは?と思いました(笑)。
私の体はすごい乗り気でやる気がみなぎっていたけど、脳は絶対それはやっちゃだめ!って言っていて、すごくうれしいけど、すごく危ないなあと興奮していたのを覚えています。

Watusi:ホントは触っちゃいけない人だよね(笑)。

6月26日のことを振り返ってみたいと思います。当日は何をされていたんですか?
Coldfeet_lori2_2 Lori:私は鮮明に覚えていて、前日の深夜はアレンジの作業をしていたのですが、煮詰まってしまって、BADのアレンジがどうしてもうまくいかず、アル・ヤンコビックのFAT(BADのパロディ)を見て、笑ってたんですよ。
気持ちをリフレッシュして、BADのアレンジをして、だいぶ納得のいく形になってきたので、4時ごろベッドに入ったのですが、なかなか寝付くことができず、メールのチェックをしようとPCを開いたところ、友達からMichaelが亡くなったというメールが飛び込んできました。
最初は全然理解することができず、信じられなかったです。

Watusi:僕も前日は深夜までスタジオで作業をしていたのですが、作業が終わってから帰宅して、寝て起きたのが昼過ぎでした。起きるといつもメールのチェックをするのですが、そこにはたくさんの友人からMichael訃報の知らせが届いていました。
寝ぼけていたこともあるんだけど、現実的なこととして理解できませんでした。

Lori:これが本当のことなんだって理解するまでものすごく時間がかかりました。あんなに元気だった人が、突然いなくなるなんて信じられなかった。

Watusi:飛行機事故とか交通事故ならまだわかるけど、自宅で亡くなった??どういうこと?これからツアーに出るんじゃないの?って感じでしたね。
僕たちのプロジェクトもそのころにはデモも作り終えて、いよいよ録音だというときだったので、びっくりでした。
追悼アルバムとかっていうタイプじゃないんで、実はこの訃報にプロジェクトを辞めようかと話し合ったんです。

ただ、Michael含め、Michaelサイドから全曲Michaelのカバーアルバムをリリースしてかまわないという承諾が出たということは、とても名誉なことだと改めて感じていましたし、もうすでに彼は存在しないし、これから先こういうプロジェクトができるかどうかわからないなと思ったら、ここで止めずにこのプロジェクトを進めることが僕たちのやるべき事かなと思い直しました。

追悼アルバムではないということでしたが、リスナーからすると、そういう側面もあるのではないでしょうか?DAISHIさんがリミックスしたROCK  WITH  YOUは特にそんな印象を持ちました。
Watusi:DAISHI君はROCK  WITH  YOUが彼の曲の中で一番好きだって話してた。
Frankie KnuclesがリミックスしたROCK WITH YOUを彼はDJでちょうどプレイしていた世代だと思うし、Frankieのミックスも意識して、さらに自分の気持ちを伝えたかったんだと思います。
僕たちが自覚しているいないにかかわらず、リスナーによっては当然追悼的なイメージでこのアルバムを聴く人もいると思いますが、それも覚悟して制作をリスタートさせました。

参加しているアーティストが多彩です。意外だったのは、冨田ラボですね。
とっても好きなアーティストなんで、一番最初にフィーチャーされているのがうれしかったです。

全員:爆笑
Watusi:そういうファンに向けても今回のアルバムはいいね!

冨田ラボさんはどういういきさつで?
Watusi:知り合い(含み笑い)

知り合い?ですか?
Coldfeet_watusi2 Watusi:彼とは学生時代からの付き合いで、彼は同じ大学の後輩だったんです。こういうときでも先輩と後輩っていうこの関係は崩れないんだな(笑)こういうプロジェクトやるからギター弾いて!って頼んだんです。冨田ラボのアルバムもあって忙しいだろうから、データ送ってくれればいいよ。って言ったんだけど、いろいろと確認したいし、ギター持って行くよって言って、スタジオまで彼が来たんですよ。あれこれ試しながら、「これ、オリジナル、そのまんまがいいよね?1番と2番で空ピックの回数が違うんだけど、それも合わせたほうがいいよね?」って言うから、「それは必要ない」って(爆笑)

今でこそやっている音楽は違いますが、昔は一緒にバンドをやっていたこともあるし、サポートミュージシャンやアレンジ/プロデュースの仕事を一緒にやっていたこともあるんですよ。だから相当長い付き合いですね。

その辺も僕ららしいラインナップになったと思います。冨田ラボとi-depが同じ曲に参加していたり、SOIL&“PIMP”SESSIONSの丈青とMJQのLew Soloffが同じ曲を演奏していたり、今回は随分前からこうした古くからの仲間に声をかけていたんですが、Michaelがあの日に亡くなったことで、ある意味Michaelという重荷を一緒に背負ってもらうことになってしまった。世間では追悼とか便乗しているとネガティブとらえる人もいるだろうから、改めて参加してもらうことに躊躇しました。もし、プロジェクトに参加することを辞めたいのではあれば、遠慮なく言ってくださいということを参加アーティスト20人に対して連絡したのですが、すべての人がこのプロジェクトに前向きに参加してくれることを改めて表明し応援してくれたことはとてもうれしかったです。

選曲について教えてください。
Watusi:カバーということもあって、R&B的なものやアコースティック的なものも入れていいのかなと思ったんですが、元々のテーマはいかにアレンジするかではなく、マイケルをコピーすることでした。Michaelの曲を中途半端にアレンジしても、それはちょっと違うなと思いました。
またこんな曲知っている?っていうマニアックな曲を選曲するより、誰もが知っている曲を選ぶことに徹しました。そのままのマイケルの名曲達のフレーズをコピーしていき、それでも最終的にはCOLDFEETらしいサウンドだねって言われるような仕上がりを模索していました。

アレンジについては原曲に忠実にというお話でしたが、Beat itのアレンジは面白かったです。
Watusi:これはね、今話した最初に決めたゲームルールとから外れてしまったんですよ。

Lori:このカバーアルバムを制作するに当たり、実は一番最初にこの曲から手掛けたんですが、満足できるデモが全然作ることができずにとても悩んだ曲でした。1カ月かかって、まったく方向さえ見えず、結局この曲はやめようと思いました。

Watusi:最初に始めたこの曲ができないために、アルバムができないんじゃないかと思いました(笑)。あとBADも当初うまくできませんでしたね。
いろんなアプローチしたんですが、自分たちの、COLDFEETらしいカラーにならなかったんです。そうこうしているうちにMichaelが亡くなってしまい、あきらめかけていたんですが、やらないわけにはいかないだろうということで、再度チャレンジしたんですが、やはり満足できず、どうしてもうまくいかない。そんな中でLoriが「これ、スウィングしたらいけるんじゃないのかしら?」って言い出して。やってみたら、初めて満足する感じになった。Beat itという原曲を知っていると、ちょっと意外だと思いますし、最初に決めた「アレンジをせず、忠実にコピーをする」というゲームルールは破ることにも結果なってしまった。サウンドも当初は無条件にみんなが楽しめるハウスビート基本で制作しようと思っていたんだけど、最終的には自分たちが持っているすべてのモノを出して向かわないと仕上がらないと感じましたね。

Lori:このプロジェクトのおかげで、自分のやっていることへのジャッジも変わった感じがします。今回はいつもよりものすごく練習をし、歌の録音に臨みました。さらに録音した、様々なテイクを聴きながら、かなり厳しくジャッジしました。このような経験は今までにはなかったことです。やっぱり色んな意味でMichaelは特別ですよ。

お二人にとってMichaelとは?
Lori:ピュアな人。生まれながらにして、音楽そのものだった気がします。

Watusi:最初から音楽そのものだった。他に誰も存在しないOne & Onlyな人だと思います。死後このような語られ方をするアーティストはこれから出てくることはないような気がします。John Lennonが亡くなって以来の衝撃だったような気がします。
MTVで黒人ミュージシャンのビデオが流れるきっかけをつくり、Beat ItではEddie Van Halenをゲストミュージシャンに迎えたりと、興奮する異文化交流を沢山なし得た人でした。普通では考えられなかったことを沢山やり遂げてきた偉大なるミュージシャンです。

Watusiさんからの心のこもったメッセージ

COLDFEET presents MJ THE TOUR trailer(告知映像)

リリースインフォメーション
Michael_jackson タイトル:COLDFEET presents MJ THE TOUR
発売日:11月4日
価格:¥2,800(税込)
レーベル:ROTH PROJECT
規格番号:XNAE-10025

ソングリスト
01. Billie Jean
02. Working Day And Night
03. Rock With You
04. Beat It
05. Thriller
06. The Girl Is Mine
07. Shake Your Body "Down To The Ground"
08. Bad
09. Off The Wall
10. You Rock My World
11. Billie Jean (☆Taku Takahashi Remix)
12. Rock With You (DAISHI DANCE Remix)
13. Shake Your Body "Down To The Ground" (SUGIURUMN Remix)
14. Bad (World Sketch Remix)

10月 28日, 2009 Interview | | コメント (0) | トラックバック (0)

2009/10/05

SOUND FINDER interview with Manami Morita

Manami01_2 今回のインタビューはアメリカに拠点を置き、活躍する若干(今年で)25歳のピアニスト、Manami Moritaさんです。昨年アメリカで自主制作発売されたアルバムColorsが1年の時を経て、いよいよ日本でもランブリングレコーズから国内盤として発売になりました。
ピアノトリオで演奏される彼女の音楽はしっとりと成熟した質感ではなく、飛び出す音はどこまでも素直で瑞々しく、聴く人を元気にしてくれる、そんな若々しいジャズです。まだ本格的にピアノを始めて10年、好きなアーティストは椎名林檎と話す彼女。日本を旅立つ直前に話を聞くことができました。

日本でライブをやるというのは初めての経験だったのですか?どんな感想を持ちましたか?
日本に帰ってきて、日本にいたころの友人とライブをやるということはありましたが、自分のバンドで演奏するということは初めてでした。
とても新鮮な気持ちで演奏することができました。  

 

先日のライブはとても良かったですね。
どうもありがとうございます。

Goin' Homeはとってもいい曲です。素朴な味わいがあって、アルバムの中で一番好きな曲です。アンコールでこの曲を演奏している時に涙している人がいて、僕はその人をみて目頭が熱くなりました。
えっ!そんなことがあったんですか!それはとてもうれしいです!
あの曲は聴く人によって、印象が全然違うようで、とてもウキウキしている気持ちを表現しているととらえる人がいるんですよ。

そうなんですか?僕は遠く離れた異国の地で郷愁を誘うような印象を受けましたが。
私もそのようなイメージであの曲を作ったんです。
ちなみに、曲の最後に入っているフレーズは、実家は引き戸でその戸を開けて「ただいま!」って言っている感じなんですよ(笑)。

作曲について教えていただけませんか?
ピアノの練習をしながら、こういうメロディがいい!というのが浮かんでくることが多いですね。その時に感じた音楽と自分の頭の中にある何かしらの情景が一致するということがあります。曲名があって、こういう曲を作ろうとすることはないですね。日常の出来事を形にしたいと思っています。
アルバムに収録されている曲はいろいろなバリーエーションがありますが、人の持つ多面的な部分を表現できればいいなと思っています。そういった意味も込めてアルバムタイトルはColorsになっています。あと、私は曲を色になぞらえたりするんですよ。

ジャズの後ろにロックを感じたんですが、音楽的な志向はどこにあるのでしょうか?切ない感じの曲もあれば、豪快な感じの曲もあって、ひょっとしたらピアノトリオじゃなく、ロックバンドやりたいと思っているのでは?と感じたんですが。
中学、高校のころは洋楽が好きで聞いていたというわけではなく、J-POPが好きでモーニング娘。とかをカラオケで歌っているような子でした。
そもそもロックというものがどういう音楽をさしているか?ということが分からないので、自分としては意識していないと思います。
中学のころはビッグバンド部に所属してベースを担当していました。このころにジャズって面白いなと思いました。
高校に入ってもビッグバンド部に入部するのですが、ここでピアノを弾き始めるようになりました。子供のころクラシックピアノは弾いていたのですが、高校でピアノを真剣にやるようになりました。
今一番聴いている音楽はラベル。クラシックに興味があります。
あと、椎名林檎はとても好きですね。

最近になってようやくインプロビゼーション(即興演奏)が楽しくできるようになりました。バークリー時代、インプロビゼーションの時間は苦痛でしたねぇ(笑)
やっと、自分のやりたいことをインプロビゼーションで表現できるようになった感じです。

上智大学を中退してまで、バークリーに行こうというモチベーションの源はなんだったんでしょう?
一生懸命勉強して入学したものの、入学後は勉強もしないで遊んでばっかり。私が入学したのは外国語学部英語学科だったのですが、入学当初はおぼろげながら、英語の教師かキャビンアテンダントの仕事に就きたいと思っていました。でも、果たしてそういう人生を自分は求めているのか?ということが疑問でした。授業も出席しなくなり、このままではいけないなという気持ちなったんですが、そのような中で小曽根真さんがバークリー出身だということを知り、行くしかないなと(笑)
奨学金の制度に応募したら、合格したので、思い切って行くことに決めました。

どうしてそこまで音楽を信じることができたんですか?
音楽をやっている時の感覚が違うんですよね。音楽に対しての真剣度合いが全然違ったんです。同じように英語に対して、真剣になれるかというと、シェイクスピアも素晴らしいし、映画も見たし、本も読みましたが、音楽ほど、のめりこんでまで追求しようとはどうしても思えないんですよね。

元々アメリカに行きたいという気持ちがあり、留学制度が充実していることもあり上智大学への進学も決めたにも関わらず、わだかまっている状態が続くのであれば、自分のやりたいことを追求しようと思って、大学を辞めました。

バークリーでは授業がとても忙しくって、ずっと勉強ばかりしていました。日本の生活とは全く違う。ずっと音楽をやっていましたね。課題もたくさんあって、ものすごく勉強をしました。

どうしてこういう決断ができたかということは自分でもよくわからないのですが、今になって思うのは、人と真逆の人生を歩みたかったということと、人生を急ぎたくないという気持ちがあったんだと思います。

人生を急ぎたくないというのは?
会社に勤めて、毎月お給料をもらって、家を建ててというような人生設計を自分が思い描けないんです。
女の子なので、きれいな洋服をきたいな、とかそういうことは思いますが、著名なブランドのカバンがほしいとかそういうことは思わないです。もし、そういうお金があるんだったら、グランドピアノを買いますね。
今、婚活とか流行っていますが、私には全然それがわからない。まだまだ自分にはやりたいことがあるんです。
ミュージシャンは60歳、70歳になっても仕事があるんですよね。好きな演奏をずっと続けることができればと思っています。

日本を拠点に活動することは考えていらっしゃるのですか?
今のところ、考えていません。アメリカは刺激が多い国なので、アメリカを拠点に活動していきたいと思います。ふらっとライブハウスに有名なミュージシャンが現れる、そんな環境に身を置いていたいです。

Manami Moritaからサウンドファインダーの皆さんへのメッセージ

僕がアルバムの中で一番好きな曲、Going home

リリースインフォメーション

Jacket_2 アーティスト : Manami Morita
タイトル : Colors
レーベル:Rambling Records
価格 :¥1,998(tax in)

収録曲
01. My Little Blue Sweetie
02. Jungle Book
03. Sleeping Tiger
04. My Favorite Things
05. Esp.
06. Interlude
07. Goodbye at 12:00 AM
08. Goin’ Home
【国内盤限定ボーナス・トラック】
09. SUMMERTIME

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10月 5日, 2009 Interview | | コメント (0) | トラックバック (0)