SOUND FINDER Interview with quasimode
僕にとって前作SOUNDS OF PEACE収録されたFinger tipやmode of blueに収録されたAfrodisia(Kenny Dorhamのカバー)はDJをするときに欠かせない1曲だ。彼らがカバーしたAfrodisiaがきっかけでKenny DorhamのAfro Cubanを知ることがことできたし、何よりもジャズという音楽が踊るための音楽と位置づける彼らの姿勢が好きだ。インタビューにあたり、事前に音源を聴くことができたが、そこに収録されたHappy fewはクリスマスのイルミネーションがきらめく街にぴったり。恋人や家族と楽しんでほしい1曲です。
・今作はBLUE NOTEからの発売ですが、感想をいただけますか。
平戸:今年1月にmode of blueをBLUE NOTEからリリースしたことがきっかけで、今回のアルバムをBLUE NOTEからリリースする光栄に預かったと思います。BLUE NOTEと言えば、ジャズの王道のレーベルですし、ジャズを語る上で最重要のレーベル。そのレーベルに僕たちも参加することができて、とてもうれしく思っています。
今泉:夢のまた夢、幸せですね。
松岡:カバーアルバムをリリースした時点でとてもうれしかったので、オリジナルのアルバムをリリースできるとは信じられないくらいうれしかったです。
・制作にあたって、以前と心境の変化や環境の変化というのはありましたか?
平戸:レーベル移籍第1弾ということ、ドラムに今泉が加入したことなどがあり、quasimodeとして新たな出発をするということで、気合いを入れ直して、制作にかかりました。BLUE NOTEというレーベルについて、僕個人としては子供のころから親しんできたので、先ほどもお話しましたが、光栄なことでした。
ライヴで自分たちの演奏をお客さんに聴いてもらっていく中で、お客さんが自分たちに求めているものがわかるようになってきました。
松岡:僕たちのファンもクラブに行かないようなリスナーやジャズを聴いたことがないようなリスナーも徐々に増えてきていて、前作のmode of blueをリリースしたころからは、ジャズ以外のフェスティバルにも出演することができるようになってきました。こういう状況で、さらに新しいものに挑戦しようという想いがありました。
最近のお客さんの流れを見ていると、クラブに行かないようなファンもライヴ会場にちらほらと見るようになって、年齢層の幅が広がった気がします。女子高生から年配のお客さんまで音楽を楽しんでくれていると思います。
今泉:mode of blueの時とは違い、オリジナルを演奏するというのはまっさらの状態なので、それをどう自分なりに料理をするか?ということは挑戦し甲斐がありました。
・年配のお客さんが増えたというのはうれしいことじゃないですか?
松岡:僕たちのサウンドはそういう世代の方々にも懐かしく感じていただけるようなサウンドかもしれません。それはそのようなリスナーの方々が聴いていた音楽を自分も好んで聴いていたからだと思うんですが。
ジャズは元々黒人のダンス音楽。当時は不良の音楽だったんですが、日本ではジャズの解釈の仕方が違うような気がします。ジャズは難しいものではなく、もっと楽しんでほしいというのが僕たちのメッセージ。若いリスナーにそのメッセージが伝わっているのであれば、とてもうれしいことです。
・今回のアルバムコンセプトやタイトルについて教えてください。
平戸:SOUND OF PEACEをリリースした頃に、CDショップのジャズチャートの上位に食い込むようになったり、大きなイベント、フェスに呼ばれるようになり、自分たちもようやくここまで来たかという想いがありました。それでdaybreakを製作するにあたり、レーベルの移籍、メンバーの交代もあり、今後のquasimodeの方向性を考える上で、今一度、僕らがいつも言っている”踊れるジャズ”ということを明確に打ち出すべきではないかという想いがあり、daybreak(夜明け)というタイトルに決めました。
・曲作りについて、教えてください。
松岡:一歩スタジオに入ったらお互いにバンバン意見を出し合います。なれあいな感じではなく、緊張感がみなぎっている感じですが、そのくらいの想いがないと、いいものは作れない。みなさんは出来上がったアルバムを楽しんでくださっていると思いますが、これを作りだすまでは、どのアーティストさんもそうだと思いますが言葉で表現することができないくらいの苦労があります。
初期の頃は暗中模索しているところもありましたが、ライヴをやっているうちに、お客さんから「quasimodeの音ってこういう感じだよね。」って教えられることも多くなったんです。そういう経験を通して、プロデューサーから意見も頂きつつ、自分たちらしさを追求していった結果、今回のような作品に仕上がった。元々は全員が同じ音楽の趣味の者が集まったわけではないので、ここまでお互いに歩み寄るのはとても大変でした。
今泉:quasimodeでのドラムとパーカッションのおいしい関係がもっともっと作れるのではないかと考えていて、それが実現できるようにしていきたいですね。
松岡:今泉が加入してくれたことで今まで以上に、自分の演奏(ドラムを始めバンドのアンサンブルに対しての)に専念することができるようになって、演奏の幅が広がりましたね。
・Happy fewは新機軸だと思うのですが。クリスマス前に素敵な曲だなと思いました。ウーターヘメルの声ははまってますね。ゴージャスな感じが素晴らしいです。
全員:ありがとうございます。
平戸:コードについてはあのような明るい感じのコードを使ってこなかったので、あの曲を作ったことで、新しい方向性が見えました。
松岡:ジャズのコードってシリアスな感じなので、それはそれですごく好きなのは変わらないのですが、それとは別に、常に新しいコードを使うようなことを模索していました。その中から、生まれた曲です。ボーカルのウーター・ヘメルはプロデューサーの提案だったのですが、お互いの良さが引き立った感じですね。曲を聴いた人が、情景を思い浮かべてくれたら、最高にうれしいです。
今泉:quasimodeの曲はハウスよりのテンポが多いと思うのですが、そのフィーリングを残して、スピンするような感じで3連で叩いているのですが、その旨みが曲を引き立てていると思います。
・Relight my fireは驚きの選曲でした。
松岡:昔からクラブでプレイされつづけているディスコミュージックにはずっと興味があったんです。そういうビートを取り入れたいなと思っていたんですが、そんな時に小松さん(プロデューサー)からあの曲を紹介して頂きました。高宮さん(Flower Records主宰)にもビートやニュアンスの面でいろいろ相談にのって頂きました。
平戸:アレンジに関してはプロデューサーにも相談して、オリジナルに忠実にしていますが、ビートを変えたりはしているので、quasimodeの色は出している感じです。
今泉:個人的にはタイムリーで良かったです。ドラムの音は高い音が流行っているので、そのような中でスネアのローチューングってのが新鮮でした。僕はディスコ世代ではないのですが、最近は当時の時代を反映するようなファッションが流行っているので、時代にマッチしている感じがします。
・ホーンセクションをパーマネントメンバーで加入させる予定はあるのでしょうか?
平戸:アルバムを出すタイミングで考えたりはしているのですが、この4人だからできる楽曲や表現があると思っています。ホーンにパーマネントメンバーとして加入してもらうと、ホーンを省いた楽曲を作るとかできなくなってしまったり、表現の幅が限られてしまう感じがします。ピアノトリオにパーカッションが入っているというのがquasimodeの特徴で、この表現方法を大切にしていきたいと思っています。
・ツアーの予定はあるのでしょうか?
全員:ライヴは楽しみですね。
松岡:来年の2月からスタートします。quasimodeのCDを楽しんでいただくのも大切なんですが、quasimodeはライヴもお客さんとの重要なコミュニケーションだと思っているので、みなさんに観て、聞いてもらって、楽しんでもらいたいですね。
・最後にリスナーの方々にメッセージを。
平戸:今まで以上に、ジャズを聴いたことがない人にも楽しんでもらえると思います。普段ポップスを聴いているような人たちにも、楽しんでもらいたいです。
松岡:今まで以上に、いろいろなことを試したアルバムです。ジャズの垣根を取り払いたいと思い制作したアルバムなので、いろいろな人に楽しんでもらいたいです。
今泉:ジャズを難しいとか考えず、普通に楽しんでほしいです。
quasimodeからサウンドファインダーをご覧の皆さんへ
リリースインフォメーション
アーティスト:quasimode
タイトル:daybreak
発売日:2009年12月2日発売
価格:2,800円 (税込)
商品番号:TOCT-26916
世界中のジャズ~クラブ・ミュージック・ファンから注目を集め、今や日本を代表するジャズ・バンドへと成長を遂げたquasimodeのEMI移籍第1弾となる待望の4thアルバム。彼らが掲げる“踊れるJAZZ”のコンセプトはそのままに、よりスタイリッシュに・・よりメロディアスに・・、ダイナミックなリズムと艶やかで美しいメロディーが絶妙に絡み合う。「静」と「動」のコントラスト、綿密なバンド・アンサンブルとグルーヴの渦が体を揺さぶる。海外の若手トップ・アーティストが参加し、世界標準と称される“quasimodeサウンド”がさらなる進化を遂げた、新世代によるニュー・スタンダード!
参加ミュージシャン:
ウーター・ヘメル(vo)、チャイナ・モーゼス(vo)、ファブリッツィオ・ボッソ(tp)、有坂美香(vo)
1.All Is One
2.Daybreak
3.Happy Few feat. Wouter Hamel
4.Escape From Darkness
5.Relight My Fire
6.Havana Brown
7.Take Me Out feat. China Moses
8.Feelin' of Four
9.Nation Hill
10.Rules of The Blood feat. Fabrizio Bosso
11.Afro Blue feat. China Moses
12.Jellyfish
For more info:
オフィシャルウェブサイト
オフィシャルブログ
Myspace
『daybreak』特設サイト
トラックバック
この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/142541/46849669
この記事へのトラックバック一覧です: SOUND FINDER Interview with quasimode:


コメント