SOUND FINDER Interview with DJ KAWASAKI
僕が初めてDJ KAWASAKIを知ったのは、King streetからKarinをフィーチャーし、リリースされたBlazin'だった。これは彼が海外のレーベルからリリースした唯一のヴァイナルで、今では中古市場でも高値を付けるレアアイテムとなっている。
この中で聴かれる、美しいメロディを伴う浮遊感のあるトラックは2006年に満を持してリリースされた1stアルバム”Beautiful”でも踏襲され、以来DJ KAWASAKIのトレードマークとなった。(僕はここに収録されたShooting starが一番好きだ)
このDJ KAWASAKIらしさは、彼が手がけたリミックス作品の中でも存分に発揮され、DJ KAWASAKIというブランドはクラバーに浸透していったように思われるが、今回届けられたアルバムは今までとは趣がことなるものだ。
デビューアルバムから4年経過し、彼が新たに求めたものは何か?
オリジナル、彼が手がけたリミックスの総販売枚数は30万枚を超え、今やビッグアーティストの仲間入りを果たした、DJ KAWASAKIの新たな挑戦がいまここに。
・2006年にBeautifulのアルバム発売以来、コンスタントに作品をリリースしています。
アルバムそれぞれにテーマがあると思いますが、今回のアルバムのコンセプトとどんなところに特に力を入れたか教えてください。
今回のアルバムのテーマは”ロマンテック”です。”ロマンテック”とは造語で、”ロマンティック”と"テクノ”のこと。
僕がイメージするロマンティックって、往年のディープハウスのメロディアスでソウルフルな部分。テクノというとデトロイトテクノ、それはMoodymanだったりTheo Parrishだったり、Grenn Undergroundだったりの音楽を連想するのですが、これらの音楽の影響が融合したサウンドを作るというコンセプトでした。1stや2ndにもそういう要素は入っていたんですが、アルバム1枚通して作るのは今回初めてでした。
力を入れた部分はアレンジの部分ですね。
今まではピアノやストリングスを使ってサビを華やかに演出するというスタイルだったんですが、3枚目ともなると飽きられてしまうと思い、違うやり方でアプローチしました。制作当初、プロデューサーの沖野修也さんに「ピアノとストリングスを使わずに制作すること」という禁止事項を言われていたこともあったんですが(笑)、結果的にピアノやストリングスを使ってはいるものの、それをメインで制作しているわけではないんです。キーボーディストにもパーツとして演奏してもらったものを編集をしている感じで使っています。
・ギャラクティック・ハウスというものついて説明していただけませんか?
”ロマンテック・ハウス”だと”ロマンティック・ハウス”と間違われるのではないかって思って(笑)。今のジャンル分けって、難しいじゃないですか?このアーティストはジャズで、この作品はソウルで、というような感じでカテゴライズされることが多いと思うのですが、どうせなら自分のジャンルが作ることができればと思って、ギャラクティック・ハウスという言葉を使いました。DJ KAWASAKI=ギャラクティック・ハウスというブランドにしたかったんです。
・1stアルバムにも”Galaxy”という曲が収録されていますが。
昔から銀河というものに対しては意識しているんです。今回のアルバムにはParadiseという曲にCOMA-CHIがボーカルと作詞で参加してくれていますが、歌詞のテーマは、まだ見ぬパラダイスを求めて銀河をさまようというようなストーリーだったんです。COMA-CHIは「パラダイス銀河だ!」って言ってましたけど(笑)
クラブでDJしているとき、ダンスフロアーでみんなで盛り上がって、このダンスフロアーを突き抜けて、銀河に届け!というようなイメージがあって、なんか、一体感から生まれるフィーリングというか、こう、遠くに行ってしまうような感じを常に意識しています。
あと、銀河ってキラキラしたイメージがあって、それがテクノとリンクしているというのもあるかもしれませんね。
・昔みたテレビや映画から影響されているということはないですか?
それはあると思います。Blade runnerとか、近未来感覚って好きなんですよね。作品を作る上では、常にそのようなイメージがあって、それを音楽的なバックボーンにして音楽に反映させていく感じですね。
・ディープ・ハウス、デトロイト・テクノが好きだということですが、どんなアーティストに影響されたのでしょうか?
Theo Parrishには編集のテクニックにはすごく影響されています。古いディスコをループさせることでテクノ感を出すということは参考にしています。あと、Piranhahead。彼のキーボードワーク、アレンジには影響されています。
メジャーシーンのエレクトロはロックな感じで、僕はちょっとかけられないんですが、もっとルーツ的なエレクトロは好きで、Herbie HancockやSylvesterとかPatrick Cowleyなどのエレクトロ感は好きで、これにブギーがプラスされた感じの楽曲、ディスコっていうのかな、ディスコって言っても、ブラックーフィーリングのあるディスコが好きです。
・DJ KAWASAKIというと美メロなピアノを多用した、いなたい曲が多いイメージですが、今回は見事にそれを裏切る出来栄えです(笑)曲作りで苦労された点を教えていただけませんか?
それほど悩んでいないんですよ。テーマを元に制作に入っているので、当初のコンセプトにぶれないように制作しています。実はデモの段階で50曲くらい作っているんです。すごくよい曲もあったのですが、今回のテーマにそぐわないものはあえて収録していないんですよ。
今回収録できなかった曲は自作以降のアルバムで披露していきたいですね。
今のトレンドの音ももちろん意識はしましたが、それだけでなく、自分のルーツとなっているようなディスコ、ブギーを現代的に表現しようと思っているんですよ。
・今回の作品については前2作とは違ったアプローチでリスナーで戸惑う人もいると思いますか?
リリース前にいろんな人に聴いてもらったんですが、違うことをやっていてもKAWASAKIさんの音は分かると言ってくれる人が多くて、うれしかったし、自分も意図したことだったので、狙い通りでしたね。自分らしさをキープしつつ、進化していかないと意味がない。クリエーターとしていつも同じことをやっていては進歩がないので、今回は日本語の曲を入れたり、4つ打ちではない曲を入れたりしています。もちろん昔からのファンももちろん喜んでくれる作品に仕上がったと思っています。これからも新たなどんどんチャレンジをしていきたいと思っています。
・DJ KAWASAKIというと、美メロなウワモノの他、特徴的なトラックがあげられますが、この辺りは何か意識していることはありますか?
元々MPC3000を使って、曲作りを始めたんですよね。HIP HOP的なアプローチかも知れないです。ただ今回はMPCで作った音もLogicに取り込んで組み上げていますが。やり方は昔から変わらないので、そこが影響しているのかもしれませんね。
・リミックスも数多く手掛けていらっしゃいますが、リミックス作品を制作するうえで、一番気を使うところはどのようなところですか?
どれだけ自分の色にできるか?ということを意識しています。
リミックスだからと言って、機材を変えているわけではないですし。自分が好きなコード感があって、それを使って自分らしい作品に仕上げていくことをいつも考えています。
・リリース後の予定を教えてください。
9/12から全国ツアーが始まります。これからずっと毎週末ツアーに出ることになりますが、現場でインスピレーションを受けることが多いので、自分にとっては大切なことだと思っています。
例えば、「フロアがいっぱいで盛り上がっている曲の後に自分の曲をかけるとしたら何がいいかとか、この曲に打ち勝てる自分の曲を作りたい」ということをよく考えるんですよね。Galactic loveは制作当初からずっとプレイしていましたし、その中で自信をもって送り出した1曲でもあるので、ツアーで全国に行くので、皆さんに楽しんでもらいたいと思います。
・海外での活動を考えたことがありますか?
今までは全然考えていなかったんですが、そろそろ海外に出てもいいかなと考えています。ヨーロッパの国々はツアーしてみたいし、日本に来るミュージシャンやDJにも勧められるので、いつかはチャレンジしてみたい。アジアは頻繁に行ってるのですが、アメリカ、ヨーロッパではまだプレイしたことがないので。
・音楽はノンパッケージ化が進んでいます。アーティストとしてどのように感じていらっしゃいますか?
時代の流れとしては自然な気がします。
自分自身もダウンロードして買いますし、実際ダウンロードじゃなきゃ買えない音源もありますしね。でも、僕自身は地方に行ったときに必ずレコード・ショップを訪れ、ヴァイナルを買います。ほんとに好きなものはダウンロードしたものでも、ヴァイナルを買ったりします。
僕がアルバムをリリースして、認知されたとことはジャケットにインパクトがあったということもあげられると思います。
僕が作っているアンダーグラウンドな音楽とみんなが知っているようなモデルを使うことで、そのモデルを支持するようなファンにも聴いてもらいたかったんです。
HIP HOPの場合はメインストームがJ-POPと垣根がないくらい成熟していると思うのですが、ファッションも音楽とリンクしている。ファッションからも入れるし、音楽からもファッションに入れる。ハウスについてはまだまだそういう感じではないんですよね。
音楽とヴィジュアルがリンクすることによって、ハウスの持つアンダーグラウンドなイメージを払拭したかたった。僕はJAZZも好きなんですが、実はジャケットのコンセプトはBLUE NOTEのアート・ワークをモチーフにしています。ジャズ・ミュージシャンとモデルがコラボレートしているというものの現代版です。
これからもこのコンセプトを変えることなく、音楽とジャケットを楽しんでもらえるような作品を作っていきたいと思います。
Message from DJ KAWASAKI
<INFORMATION>
9/10(金)入場無料!DJ KAWASAKI出演、お月見パーティ開催決定@丸ノ内ハウス
MOON DANCE〜One night luxury party with Soulful & Galactic house music
大都会の夜空を眺めながら、極上のダンス・ミュージックを満喫する特別な夜。一足早い"お月見"を丸の内ハウスにて開催します。ゲストDJは、ニュー・アルバム、『PARADISE』をリリースしたばかりのDJ KAWASAKI。そして、トップ・ブランドのパーティーには欠かせないDJ HICO。2人がプレイするソウルフルでギャラクティックなハウスを心ゆくまでお楽しみ下さい。
東京のナイト・シーンを彩る新しい風物詩が誕生します。
日時:9月10日(金) 20:00-24:00
場所:(marunouchi) HOUSE (新丸ビル7F) http://www.marunouchi-house.com/
出演:DJ KAWASAKI、DJ HICO、MASAKO TSUJII
入場無料
ドレスコード:Silver
英語圏では"SILVER MOON"という表現があるように、月の輝きを銀色に喩えます。月のイメージと丸の内ハウスの巨大ミラー・ボールを重ね合わせるという意味で、今回、このドレス・コードに決定しました。夜の街で光り輝く、銀色アイテムを身に付けてお越し下さい。
お問い合わせ:丸の内ハウス (新丸の内ビルディング7F) 東京都千代田区丸の内1-5-1
03-5218-5100(丸の内コールセンター 受付時間: 11:00〜21:00/日曜・祝日・連休最終日~20:00)
DJ KAWASAKI 3rd Album "PARADISE" Japan Tour他
イベント出演スケジュール
9/10(金) 東京 MOON DANCE@(marunouchi) HOUSE*
9/18(土) 長崎 Relation 2010@Bg Cafe*
9/19(日・祝前) 京都 Metro
9/22(水・祝前) 神戸 Troop Cafe
9/25(土) 盛岡 players cafe
10/2(土) 金沢 MANIER
10/9(土) 沖縄 Club Be Green
10/15(金) 名古屋 CLUB MAGO
10/16(土) 東京 Tokyo Jazz Meeting@The Room*
10/23(土) 札幌 ACID ROOM
10/30(土) 大阪 NOON
11/6(土) 福岡 O/D
11/13(土) 宮崎 Labo_underground
11/20(土) 宇都宮SPACE LAB π
11/22(火・祝前) 岡山 MARS
12/4(土) 仙台 CLUB SHAFT
12/10(金) 東京 eleven
12/11(土) 長野 FAME
and more
*はゲスト出演
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「Paradise feat. COMA-CHI」のMusic Videoが公開中
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受信: 2010/09/02 17:42:37



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