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2011/01/18

SOUND FINDER interview with quasimode

Quasimode_
quasimode(クオシモード)がBLUE NOTE移籍2作目、通算5枚目となるアルバム「Magic Ensemble(マジック・アンサンブル)」を1月26日に発売する。楽曲、演奏ともにますます熟成されたバンドサウンドに仕上がった最新作は、踊れるジャズを標榜する彼らの真骨頂だ。シングルカットされたボイスパーカッションプレイヤーAFRAを迎えたPVはすでに公開されており、ご覧になった方も多いことだろう。アルバムに収録されたMusic can change the worldは一聴すれば、誰もが口ずさめる軽やかなメロディが印象的な楽曲だが、その他の楽曲についても演奏、アレンジともに素晴らしい。特にドラムスの今泉総之輔のプレイは要注目。
インタビューではリーダー兼ピアニストの平戸祐介とパーカッションの松岡“matzz”高廣に話を聞いた。

・バンドとしての一体感が増して、楽曲も演奏も前作以上にパワーアップしています。制作にあたってのみなさんの心持はどういうものだったのでしょうか?

平戸:バンド結成当初から言っている踊れるジャズというもの、また今までジャズやクオシモードの音楽を聴いたことがない人にも楽しんでもらえるような作品を作りたいと思って制作に取り掛かりました。楽曲では、より分かりやすさというか、普段J-POPとかを聴いている人でも、すっと入っていけるようなメロディや曲の中のコード進行についても今まで以上に工夫しました。


・今回はゲストミュージシャンをすべて日本人にされていますが、これは何か意図があったのでしょうか?

平戸:今までだと海外の大物ジャズシンガーが作品にゲスト参加してもらう事が多かったのですが、気軽に呼んでライブをやったりすることができず、「あー、ここにいればなあ」と思うことがありましたので、今回の作品では再現性という切り口で日本人だけのゲストミュージシャンにしました。わかりやすさという点でも英語ではなく日本人が歌う日本語の歌詞にこだわりました。

松岡:前作を発表したあたりから、ライブ会場に来てくださるファン層が広がったんです。僕たちをきっかけにジャズを知ったという人たちも増えて来て、そのような人たちに対して直球勝負で響く音楽を作りたかったということもありますね。


・先日の新世界のライヴでもMCで平戸さんが「踊れるジャズ」ということをおっしゃっていましたが、クオシモードにとってジャズとはどういうものなのでしょうか?具体的にはどんなジャズに影響されたのでしょうか?古くからのジャズマニア、評論家が考えるジャズとは一線を画すると思うのですが。

松岡:ここ何年かで、メディアを発信されている方々が僕たちの音楽を評価してくれるようになったんですよね。今までは目にも掛けてくれない感じでしたが(笑)メディアの方たちも新しいファンに対しても情報を発信したいという気持ちを強く持たれているところが多くなってきたように思います。

ジャズが日本に紹介された初期のころというのは小難しい音楽としてとらえられていたし、実際そうしないと伝わらないもので、これが日本独特のジャズ文化を作ってきました。でも、ジャズの歴史を紐解いていくと、元々はダンス音楽でしたし、娼婦などがいるような盛り場の音楽として発展してきました。

日本で一般的に認知されているジャズというものと僕らの音楽は明らかに違うけれども、僕たちがやっている音楽は紛れもないジャズです。もちろん古くからのジャズも好きですが、90年代以降に生まれたAcid Jazz、例えばBrand new heaviesやIncognitoなどの影響は割と強いと思います。

僕たちの音楽を好きではないというジャズ評論家やジャズファンはいるでしょうし、実際そういう声も耳に入ってきます。でもそういうものを乗りこえたところに僕たちの音楽があると思っています。そういうネガティブな意見をバネにしてますね。最初のころは大変でしたが(笑)

平戸:僕もそういう評論家の人たちがいることも知っています。なので、元々ジャズクラブで演奏することはあまり念頭に置いて来なかった。

松岡:元々リーダーは(平戸)いわゆる4ビートも演奏したがらないくらいでした。僕たちが信じるジャズはわかる奴だけわかればいいというものではなく、みんなが楽しめる音楽だと思っています。最近ライブに親子連れで来てくれるお客さんが多くなってきたんですよ。


・アルバムタイトル「Magic Ensemble(マジック・アンサンブル)」に込めた想いなど含めてお伺いしたいと思います。

松岡:先ほどの話と関連するのですが、みなさんがイメージするジャズは一人リーダーがいて、あとはセッションミュージシャンが脇を固めて、個人の技量が試されるような即興演奏を楽しむというようなスタイルのものだと思われていますが、僕たちクオシモードは4人のバンドで、この4人がひとつの作品を作る音楽というものを深めていきたいと思っていて、そのような気持が反映されています。


・今回のアルバムではドラムの演奏に惹かれました。前作発表の際、ドラムの今泉さんが「ドラムとパーカッションのおいしい関係を追及したい」という話をされていましたが、それが具現化したような作品ですが。

松岡:彼(ドラムス:今泉)は探究心が強く、自分がいいな思ったことは突き詰めていくし、音圧とか音質とかという部分も含めて、今回彼はいろいろと工夫をしてくれました。普通ジャズだとファンクっぽいリズムで2拍目と4拍目のスネアの音を強くしたりとか、そんなドラムはあまり演奏しないと思うのですが、そういうこと含めて、演奏の中で随所にいろんな工夫をしてくれています。

前作まではパーカッションが曲の屋台骨を支えるような、前に出ていく感じでしたが、今回はドラムが大きなレールを引いてくれて、パーカッションは華を添えるような位置づけになっていますね。


・曲作りについて教えてください。

松岡:前まではリーダーと僕で作曲をしていたのですが、今回はメンバー全員で作曲をしています。今までのクオシモードは僕とリーダーですべての事をやってきましたが、他の二人がそうすると受け身になってしまうんですよね。それは良くないな、ということで、今回からは他のメンバーにも積極的にやってもらうように働きかけましたが、やってもらうだけでなく、ディスカッションやコミュニケーションをとることは絶えずやるようにしました。
こういう作業がよりバンドっぽいサウンドに聴こえるようになったと思っています。


・個々の活動も積極的にやっていらっしゃいますが、そのような活動がバンドにどのような影響を及ぼしているでしょうか?

平戸:僕の場合はジャズミュージシャンとのセッションが多いので、良い意味でも、悪い意味でもジャズミュージシャンから影響を受けています。こういうのはクオシモードでもやってみる価値があるなとか、今までとは違うジャズを志向するミュージシャンがいたら、クオシモードに引っ張ってきてみようということは常に考えています。
今までの作品では、バンドアンサンブルというより、自分の演奏はどうか?ということばかりを僕は気にしていましたが、このような活動を通して、今回のアルバムではバンド演奏全体のバランスはどうなんだろう?ということを一番に考えていましたね。少し視野が広がったような気がします。

松岡:ステージングは勉強になりますね。


・これからquasimodeのような存在は多くのフォロワーを作ると思うのですが、みなさんのような存在になるのは並々ならぬ努力をされてきたと思います。その厳しくて辛いことを乗りこえてまでも、音楽と向き合えたのはどうしてなんでしょうか?

松岡:最近特に考えていることなんですが、僕の中には反骨心みたいなものがあって、その反骨心を表現する場として音楽があると思うんです。その音楽を通じて、聴いてくださっている人々が幸せを感じてくれるということがこの上ない喜びです。
自分がやっているパーカッションセミナーにしても、パーカッションをやりたいと思っている方々にそういう場ができればと思ってやっています。

平戸:反骨心はありますね。先輩からはずっと、ちゃんとジャズをやりなさい。と言われ続けてきましたが、自分は今のスタイルが一番だと思っていて、信じて演奏しています。


・リリース後の予定を教えてください。

平戸:ライブは3月11日から全国ツアーを予定していますので、是非僕たちの生演奏を楽しんで下さい!
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1月 18日, 2011 Interview |

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